経営者に自己開示は必要か

こんにちは。
フリーランス事務代行のシブサワです。

普段、社内で経営者の方は自己開示をしていますか?
Wikipediaでは自己開示とは下記のように掲載されています。

言語という手段により自分自身に関する情報を、とくに意図を込めることなくありのままに伝えることとされる

経営者としてビジネスを運営する際、自ら自己開示を進んで行うことについて考えることは重要です。
自己開示は、自らの感情や考えを他者と共有する行為であり、経営者にとっては「自分の考え=会社の考え」となる部分も多く、ビジネスに影響を与える可能性があります。
そこで、経営者に自己開示が必要かどうか、そのメリットとデメリットについて考えてみましょう。

自己開示のメリットとは

まず、自己開示のメリットについてです。
経営者が自己開示を行うことで、チームメンバーやパートナーとの信頼関係が築きやすくなります。
自己開示をされた相手は、そのように自分の思いを告げてくれた相手に対して肯定的に捉え、好感を覚えるものです。人は、価値あるものをもらったら同じように相手に返す返報性規範(*1)に基づいて自分のことも相手に伝えようとします。
こうして、自らの考えや価値観を率直に伝えることで、相互のやり取りが生まれ他者とのコミュニケーションが円滑になり、協力関係が深まります。

「何を考えているのか分からない」「どんな人なのかよく知らない」と思う相手には、気軽に話変えたりコミュニケーションを取りにくいですよね。その距離感により、仕事が円滑に進まなくなっている場合もあります。
チームメンバーは経営者が思っている以上に自分との距離を感じている場合も多いです。そんな時、どちらから歩み寄るのかといったらハードルの高さではおそらくメンバーの方が高いでしょう。経営者、リーダーからまずは自己開示してみることが望ましいですね。
この人間関係の距離を縮めることで、仕事の成果に繋げることができるのです。

また、自己開示によって、経営者自身もストレスを軽減し、心理的な負担を減らすことができる場合があります。
誰かが自分のこと、思いを知っていてくれる。それは経営者自身の心の安定、自己肯定感に繋がります。
感情や思考を抑え込むことなく、オープンに話すことで、心の健康を保つことができ、自身のメンタルケアにも有効なのです。

自己開示のデメリットとは

一方、自己開示にはデメリットも存在します。
経営者が過度に自らの感情や個人的な情報を公にすることで、ビジネス上の均衡が崩れる場合もあります。親しくなりすぎて、仕事がだらけてしまうといった状況です。
また、一部の情報を開示することで、他者との信頼関係が損なわれるリスクも考えられます。誰かには話したけれど、他の人には話していないといった場合ですね。
したがって、適切なタイミングや内容、公開範囲に気を配った上での自己開示が重要となります。

経営者に自己開示が必要かどうかは状況によるところも大きいでしょう。
重要なのは、自己開示がビジネスにプラスの影響を与えるかどうかを判断することです。
適切な範囲で行われた自己開示は、チームビルディングや信頼関係の構築に役立ちますが、過度な開示は会社内の秩序を損なう可能性があります。
経営者は状況に応じて自己開示を進めることをお勧めします。

自己開示はこんな時に有効

  • チームメンバーとのコミュニケーションがうまく取れない時
  • 指示した内容が伝わっていない時
  • 辿り着きたい方向に向かっていない、外れていると感じた時

自己開示で注意したい点

  • 一時の感情に寄った自己開示を控える
  • 開示情報の共有は公平に
  • ビジネスが円滑に進む節度を保った関係性を心がける

具体的にはどんなふうに行うのか

  • 社内でのツールを使ったコミュニケーション
  • SNSを使った自己開示内容の発信
  • 1on1制度などの実施

事務代行サポートはこんなことします

  • コミュニケーションツールのリサーチ、選定サポート
  • SNS代行
  • 社内コミュニケーションの制度設定・運用サポート

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注釈

*1)返報性規範:社会心理学における概念の一つで、人々が他者に対して同等または同様の行動を返すことを期待する傾向を指す。
この規範によれば、他者からの好意や行動に対して、同様の好意や行動を返すことが一般的であり、社会的な相互作用において重要な役割を果たす。