強みを活かしたビジネス形成

「自分のビジネス、このままでいいのかな?」
「事業の方向性を見直したいけれど、何を基準にすればいいんだろう?」
そんなふうに考えたことはありませんか?
個人事業主や経営者にとって、事業の牽引は自分自身の強みをどれだけ活かせるかにかかっています。
心理学の視点から見ると、「自分の強みを知り、それをビジネスに活かすこと」 が、成果を上げるための大きな武器になります。
強みを活かした事業運営や、そのための具体的な方法について、心理学の理論を交えながら考えてみます。

「強み」とは何か?心理学の視点から解説

「強み」とは、自分が得意で、自然と成果を出しやすい特性 のことを指します。

心理学者マーティン・セリグマン*1)が提唱したポジティブ心理学では、強みを活かすことで幸福度やパフォーマンスが向上することが示されています。
そして、ひいては組織、社会、国といった大きな範囲での向上ももたらされるとしています。

まずは、強みを知ることが、事業の方向性を決める第一歩になりますが、自分の強みを明確にするにはさまざまな自己分析のツールを活用したり、セッションで会話しながら掘り下げると言った方法があります。

強みを活かしたビジネスのメリット

強みをビジネスに活かすと、どんな良いことがあるのでしょうか。

1.事業の継続・成長がしやすくなる

  • フロー理論(ミハイ・チクセントミハイ)*2)
    強みを発揮できる仕事では、集中力が高まり、長く続けやすい夢中になって気がつけばあっという間に時間が経っていた、なんてことはありませんか?
    それがいわばフロー状態」です。自分の好きなもの、得意なものだと周りのことが目に入らず、疲れも感じず集中できるのです。

その結果、楽しく取り組めるため、継続しやすく、成長も早いという利点があります。

2.顧客に選ばれやすくなる

  • 自己効力感(バンデューラ)*3)
    「自分にはできる!」という感覚が強いと、行動が前向きになり、サービスや商品にも自信が持てる

「これは簡単だ」と息を吸うように行動できることってなんの不安もプレッシャーも感じませんよね。
そんな「できて当たり前」のことも「強み」の一つです。
そういった「できて当たり前の強み」は気負いなくリラックスした状態で行動できるのです。

結果、気持ちのゆとりが自信となるため強みを活かした商品・サービスに説得力が増し、顧客に選ばれやすくなります。

3.競争に巻き込まれにくくなる

  • 自己決定理論(デシ、ライアン)*4)
    自分の価値観や強みに基づいた選択をすることで、独自性が生まれる

人から指示されて意に沿わない仕事をするのと、自分の意思で仕事をするのではモチベーションも違いますよね。
自分のやりたいこと、得意なことがわかることで自分に必要なこと、方向性の決定ができ、結果周囲の価値観に惑わされず差別化されたビジネスの構築が可能となります。

強みを生かすビジネス戦略のステップ

では、どんなふうに強みを活かしてビジネスに活かしていくのか具体的に見ていきましょう。

ステップ1:自分の強みを知る

ストレングスファインダーや診断ツールを活用する
これまでの仕事で「楽しかったこと・評価されたこと」を振り返る

ステップ2:強みを活かせる市場を見つける

競争ではなく、独自のポジションを取れる市場を探す
既存のビジネスの中で、より強みを活かせる領域を見直す

ステップ3:強みを活かしたサービスや商品を作る

競合ではなく、自分の強みを最大限に活かした商品・サービスを企画する
強みを成長させるために、スキルアップを意識する

「強み」の見直しをお勧めしたいこんな場合

どんな時に「強み」の見直しをしたらいいの?と思われる時は下記を参考にしてみてください。

  • 事業の方向性を明確にしたいとき
    自分の強みを活かせる分野にフォーカスすることで、無理なく継続できるビジネスモデルを作れます
  • 商品やサービスの魅力を高めたいとき
    強みを活かした提供価値を明確にすることで、顧客にとって魅力的な商品やサービスを作れます
  • 自己肯定感が高め、挑戦したい気持ちがあるとき
    「得意なこと」が分かると、「これならできる!」という自信につながり、新しいチャレンジにも前向きになれます

強みを活かすことでビジネスはもっと成長する

「強み」を活かすことでビジネスにおいても様々な影響を及ぼすことができます。

まずは、自分の「強み」を知ることから始めてみませんか?

 

注釈:

*1)マーティン・セリグマン:アメリカの心理学者。学習性無力感やポジティブ心理学を提唱した

*2)ハンガリーの心理学者。著書『フロー体験:喜びの現象学』でフロー理論について述べている。

*3)バンデューラ:カナダ人心理学者。自己効力感のほか、人は他者を観察し模倣することによっても新しい行動を獲得できるとする社会的学習理論を提唱。

*4)デシ:アメリカの心理学者。内的動機づけに関するパズル実験などを行った。

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